日々暑さの増す7月下旬。一宮の玄関口である駅前に吹き流しが設置されると、それは市民にとって「いよいよ七夕まつり!」の合図。この時期、子どもたちの話題は、もっぱら七夕まつりのスケジュール組みとなり、“4日間、どんなメンバーとまつりに行くか”、ワクワクそわそわの日々となります。
目次
「一宮七夕まつり」を知ろう!
7月の最終日曜日をフィナーレとする4日間に開催される日本最大級の七夕まつり。4日間で約100万人が訪れる一大イベントです。
「おりもの感謝祭一宮七夕まつり」概要
【会 期】7月下旬の最終日曜日をフィナーレとする4日間
【会 場】真清田神社/本町商店街/銀座通り/一宮駅周辺
【主な行事】盆踊り大会・御衣奉献大行列・ワッショーいちのみや・コスプレパレード・市民ステージ 等
※イベント会場は開催毎に変更となる場合があります。ご来場前にパンフレットをご確認ください。
美しい吹き流しに迎えられ…あなたは何を願う?
駅前を飾るカラフルな吹き流しは、涼やかに風になびき、暑さも少し和らぎますね。
まずは、JR尾張一宮駅前にある尾張一宮駅前ビル(i-ビル)で「いちみんのねがいごと短冊」を書いてみました。
こちらで願い事を書き、3Fシビックテラスに設置されたスペースに飾ります。いちみん短冊、かわいい
さて、駅前から商店街のほうへ出てみましょう。浴衣姿の女の子たちのグループ、うちわを手に歩くカップル、賑やかなファミリー…多くの笑顔が、真清田神社へと続いていきます。
酷暑の中、アーケードのお祭りは嬉しいですね!
現代ならではの魅力ともいえますが、本町商店街はアーケード型なので、日中でも暑さにバテることなく過ごせます。また、冷房の効いた無料休憩所(オリナス一宮)もあるので、疲れたらぜひ立ち寄ってください。
真清田神社へお参り! 服織神社では織姫様に祈りを捧げよう♪
真清田神社では、七夕まつりの期間中、「火の輪くぐり」を体験できます。
鉄製の輪に一礼してくぐり抜け、続いて境内の覗き井戸で自分の顔を映して祈念したあと、最後に巫女さんからお祓い(清祓)を受けます。
清水に当てると文字が浮かび上がる「水みくじ」、毎年違うデザインが楽しめる「七夕まつりの御朱印」もゲット!
真清田神社の主祭神「天火明命(あめのほあかりのみこと)」の母神「萬幡豊秋津師比売命(よろづはたとよあきつしひめのみこと)」を祀っている神社で、七夕伝説の「織姫」と言われている神様です。
お祭りならではの美味しい食べ物にも出会える!
お祭りの醍醐味の一つといえば、心躍るグルメの数々!
商店街、真清田神社、葵公園、夢織り広場は、熱気あふれる屋台や個性豊かなキッチンカーでいっぱいです。
冷やしパインやお好み焼、りんご飴といったまつりの定番だけでなく、一宮市および周辺地域の人気飲食店が出店しているのも、七夕まつりの魅力。こだわりの美味しいグルメをぜひ楽しんでください♪
必見!名物イベントをチェックしましょう!
本町商店街で開催される定番のイベントはこちら。
ワッショーいちのみや
オリジナルのテーマ曲「ワッショーいちのみや」に合わせて、各参加団体が自由な衣装と振り付けで競い合う、ダンスコンテスト。パレード形式で披露されるこのコンテストは、踊りや衣装の独創性が評価のポイントです。
2025年の開催時には、「昭和100年」にちなんで、衣装や踊りに昭和のイメージを取り入れたチームに贈られる「昭和レトロ賞」が特設されました。
アーケードが揺れるほどの威勢の良い掛け声と手拍子が鳴り響く、まさに“市民総参加”を象徴するイベントです。
御衣(おんぞ)奉献大行列
「御衣奉献大行列」は、一宮七夕まつりの数ある行事の中でも、特に伝統と格式ある重要なイベントです。その歴史は、昭和31年(1956年)に第1回が開催された当初から続いています。
この行事は、「繊維のまち一宮」の繁栄を祈願し、地元特産の織物を織物の神様にお供えする神聖な儀式。
時代装束をまとった人々が、尾州の毛織物を奉納するため真清田神社・服織(はとり)神社へ向かう様子は、単なるパレードではなく、まるで時代絵巻のような荘厳な雰囲気です。
賑やかな中でも、こちらは厳かな雰囲気で。お祭りの中でも特別な行事なんですね。
一宮七夕まつり コスプレパレード
一宮七夕まつりの名物イベント「コスプレパレード」は、年々参加者が増え、大きな賑わいを見せています。観覧や撮影も自由!
2025年は「昭和アニメ」をテーマに、約600名のコスプレイヤーが本町商店街を練り歩きました。アニメやゲーム、映画のキャラクターに扮した参加者たちが、アンパンマン、ゲゲゲの鬼太郎、ドラゴンボールなど、世代を超えて愛される作品のキャラクターに扮して集合し、会場を盛り上げていましたよ。
盆踊り大会
銀座通りに盆踊りの櫓が設置され、そのまわりで盆踊りが開催されます。
クライマックスはもちろん「ダンシング・ヒーロー」!最高潮に盛り上がります!
一宮市民にとって一宮七夕まつりの楽しみはやはり「盆踊り大会」。やぐらを中心に輪が自然に広がり、初めての方でも外周から手拍子ひとつで溶け込めます。あなたも、この興奮をぜひ体感しにきてくださいね。
昭和を彩った一宮七夕まつりの歩み
70回の節目を迎えた2025年は「昭和100年」がテーマでした。
そこで、一宮七夕まつり70年の歴史を振り返ってみましょう。
「七夕まつり」誕生(1956)
おりもの感謝祭一宮七夕まつりは、戦争の傷も癒え始めた昭和31年、真清田神社の祭神、天火明神(あめのほあかりのみこと)の母神 萬幡豊秋津師比売命(よろずはたとよあきつしひめのみこと)が、織物の神として崇められていたことから、その加護と感謝をこめて市民の盛り上がりにより始まりました。
記念すべき第1回の演目は「御衣奉献使・稚児行列」「七夕飾付けコンクール」「お国自慢盆踊り大会」「各地区盆踊り大会」など、市民参加型の構成。当時の市民生活は決して裕福なものではありませんでしたが、七夕まつりの開催は戦争で傷ついた町や人の心に各日に復興の槌音を響かせ始めたのです。
テレビ時代の到来—“映える祭り”へ(1958–1960)
第3回(1958)はCBCが初のテレビ中継を実施。第5回(1960)はNHKが実況中継を行い、テレビ映像と相性の良い飾り・行列が全国に知られる契機となりました。なお、NHKがカラーテレビの本放送を開始したのも1960年。テレビ時代の幕開けとともに、七夕まつりは「映える祭り」として全国へ広がっていきました。
高度経済成長とテーマソング(1964–1965)
高度経済成長の波に乗った第9回(1964)。東京オリンピック、一宮インターチェンジ開通と好景気のなか、人気歌手の舟木一夫さんと青山和子さんが「織姫音頭」「七夕の歌」「しあわせの星二つ」をレコーディング。翌第10回(1965)には服織神社が完成し本殿遷座祭を斎行。まつりの象徴性が一段と高まりました。
参加型の成熟—飛び入りと短冊(1976–1985)
第21回(1976)では、四国の阿波踊りをもじった「阿ほうおどり」が登場。一般市民や観光客も飛び入り参加できる仕掛けが始まり、現在の「ワッショーいちのみや」へとつながります。翌年の第22回には願い事短冊が登場。30回記念の1985年はパレード名を「躍る七夕パレード」に刷新し、多彩な趣向で盛り上げました。
装飾の進化とシンボル誕生(1994–2006)
装飾も進化を重ねます。第39回(1994)には銀座ロータリーにレインボータワーが登場し、新たな顔に。第51回(2006)には伝統的な吹き流しに加え、豪華な吊り下げ飾り、竹飾り、和紙飾り、電飾飾りと、多彩で華やかな装飾がまちを彩りました。
ダンスブーム到来!大規模コラボやダンス熱(2015–2018)
昭和に形作られた七夕まつりですが、平成・令和もその精神性を受け継いでいきます。
記憶に新しいのは、第60回(2015)の東京ディズニーリゾート®スペシャルパレード。市役所東側道路約800mであのパレードが再現され、夢の国の熱狂に包まれました。
市民主体のお祭りだからこそ、ブームも敏感にキャッチ。
ダンスブームに合わせ、第61回(2016)はTANABATAダンスコンテストを新設。DANCE EARTH PARTY(EXILE ÜSA、EXILE TETSUYA)が決勝出場者と共演しています。
また第63回(2018)には、一宮で大人気の盆踊り曲「ダンシング・ヒーロー」が注目され、荻野目洋子さんのミニライブも実現しました。
コロナ禍と復活(2020–2023)
新型コロナの流行で、第65回(2020)は中止されましたが、一部エリアで吹き流しが飾られ、不安な市民の心をほんの少し慰めてくれたのが印象的でした。
余波が続く第66回(2021)は“時間・場所・人を分散”するゼロ密開催で、オンライン市民ステージ・願い事風鈴・オンライン短冊などデジタル施策も採用。
第67回(2022)は3年ぶりの盆踊り大会・ダンスコンテスト、第68回(2023)はようやく御衣奉献大行列・ワッショーいちのみや・コスプレパレードなど主要パレードが復活しました。
織物の神様への感謝から始まった一宮七夕まつりは、1956年の第一歩に刻まれた“市民が主役”というDNAを軸に、その都度「いまの一宮」を映し出してきました。70回の節目となった2025年、「昭和100年」を掲げ、原点への敬意と次世代への継承を示しました。
願いを掲げ、踊り、彩る——その連続こそが一宮の誇りであり、これからの100年に手渡す物語です。











































